【写真の基本】レンズのボケとは?(XF35mmF1.4 R)
レンズのボケとは?
ボケというはピントが合っていない部分に発生する「像のぼやけ(にじみ)」のことです。焦点距離により大小の違いはありますが、どんなレンズにも必ず発生する現象です。
ボケの効果
ボケの効果にはいろいろありますが、おもな効果は以下です。
- 立体感が出る
- レトロ調になる
- イメージ的になる
- 幻想的になる
- ごまかせる
ボケの作り方
ボケはレンズの絞り値を小さくするほど大きくなり、絞り値を大きくするほど小さくなります。ボケさせたい場合は絞り値を小さくします。
~ 作例 ~
使用カメラ:X-T1(富士フィルム)
使用レンズ:XF35mmF1.4 R
ピント:グラスの手前のフチ
F1.4(開放)
開放値F1.4での撮影だけあって、ピントが合っているフチ以外の部分はすべてボケています。古いレンズで撮影したレトロ調の写真のような雰囲気です。
F2
一見すると開放F1.4との違いをあまり感じませんが、よく見ると全体的なボケの量が小さくなっています。この微妙な違いがわかるようになると写真が上達します。
F2.8
ボケがさらに少なくなりコップの模様がハッキリしてきました。
ちなみに、高性能ズームレンズの開放値にF2.8が多いのは、レンズの明るさとボケ量と実用性のバランスを考えた結果です。
F4
さらにボケ量が少なくなり、コップはさらにハッキリ感が増した。
F4付近は普及タイプの標準ズームレンズの開放値に多いです。これはレンズをできるだけ小型軽量にして安くするためです。
F5.6
F5.6は普及タイプの望遠ズームレンズに多い開放値です。
F8
F8~F11はレンズの解像力が高くなる絞り値です。高画質な写真を撮るなら「絞り値F8~F11」と覚えておくと良いでしょう。
F11
F11はF8と同じくらい解像力が高くなる絞り値です。F8同様コップの細部がクッキリと写っています。
F16
F16はXF35mmF1.4 Rの最大絞り値です。ここまで絞ると背景もクッキリしてきますが、あまり絞り込むとレンズによっては「小絞りボケ」が発生する場合があるので注意が必要です。
※小絞りボケ:絞っているのに逆にピントが甘く画像が不鮮明になる現象で「回析ボケ」ともいわれています。
まとめ・備考
デジカメの背面液晶で適切なボケ量を判断するのは難しいので、慣れるまでは開放~最少絞りまで段階的に撮影しておいて、撮影後にパソコンのモニターでちょうど良いボケ量を判断した方が良いでしょう。
END